「ソーラー充電サブバッテリーシステムの構築」ハイエース キャンピングカーで実際に試してみよう!

我が家は、自然で遊ぶことが大好きな子供たちと公園探しの旅にキャンピングカーで出掛けることも多く、キャンピングカーで車中泊をすることもあるのですが、車中泊をする時に気を付けなければいけないのが、「 エンジンをかけっぱなしにしないこと」です。

昨今の厳しい暑さの中、また雪が降る場所などの極寒の中、エアコン無しで過ごすのは命の危険を感じますし、家族からのクレームで耳が痛い思いをすること間違いナシです…

キャンピングカーにはコンセントがあるからエアコンも使えて問題ないでしょう?と思った方はいませんか?

コンセントがあっても、エンジンを止めてしまうと、車内に設置している電化製品などは全く使えなくなります。
キャンピングカーであればサブバッテリーも搭載されていることが多く、サブバッテリーが充電されていれば家電なども利用出来ますので、外部電源を繋げば問題解決です。

外部電源を使える場所として、AC電源のあるオートキャンプ場やRVパークがよく利用されています。


※ RVパークとはRecreational Vehicle Parkの略で、日本RV協会が「快適に安心して車中泊が出来る場所」を提供するために定めた条件を満たす車中泊施設のことです。


しかし、人気の場所だと予約が埋まってしまっていることも多く、断念せざるを得ない場合もあります。

限られた休日をいかに有意義に過ごすか、外部電源の無い場所でエンジンを止めた状態でも快適に過ごす方法はないか、そこで思いついたのが「 ソーラー充電サブバッテリーシステムの構築」です。

以降では、エンジンかけっぱなしの危険性と、ソーラー充電サブバッテリーシステムとは一体どういったものなのかを説明していきましょう。

● なぜ、エンジンをかけっぱなしにしてはいけないのか

まずは、車中泊の際、エンジンをかけっぱなしにしてはいけない理由を以下に挙げます。

・騒音による周辺とのトラブルを招く可能性がある
・排気ガスによって環境に悪影響を及ぼす
・一酸化炭素中毒の危険がある
・道路交通法違反になってしまう
・バッテリー上がりを起こす
・車両火災を引き起こす
・ガス欠

・騒音による周辺とのトラブルを招く可能性がある

キャンプ場などの注意事項に記載されていることもありますが、夜中寝静まったあとに、エンジン音が響くことで周辺の方との騒音トラブルを招いてしまう可能性もあります。

住宅が多い場所で車中泊する場合、近隣住民の方の睡眠の妨げとなってしまいますので、マナーの観点からも必ずエンジンを切るようにしましょう。

・排気ガスによって環境に悪影響を及ぼす

エンジンをかけている間は、二酸化炭素を排出し続けますので、環境に悪影響を及ぼします。

信号待ちなどでエンジンを停止させるアイドリングストップは、燃費を抑えるだけでなく、アイドリング時に発生する排気ガスの排出量を抑えることで地球温暖化対策にも繋がります。

・一酸化炭素中毒の危険がある

排気ガスが車内に入り込み、車内に一酸化炭素が充満してしまうと一酸化炭素中毒を引き起こす危険があります。
後遺症が残ったり、最悪の場合は死に至るケースもありますので、エンジンのかけっぱなしは非常に危険です。

雪が降る冬場であれば、積雪でマフラーがふさがれて排気ガスが逆流してしまい事故に繋がるケースもあります。

・道路交通法違反になってしまう

エンジンをかけたまま車を離れて、コンビニやスーパーで買い物をしている人を見かけることがありますが、実は道路交通法の「停止措置義務違反」に違反してしまう行為です。

車を離れる際は、エンジンを止め、サイドブレーキをかけ、ギアをパーキングレンジに入れて停止状態を保つ必要があります。

短時間であっても法律違反となってしまいますので、必ずエンジンを停止させ、鍵のかけ忘れも無いように心掛けましょう。

【道路交通法】

・第七十一条 五

「車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。」  


・第七十一条 五の二

「自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること。」  

出典:e-Govポータル 道路交通法 「第七十一条 五」「第七十一条 五の二」

・バッテリー上がりを起こす

エンジンを掛けているだけではバッテリー上がりの心配はありませんが、車両停止中、エアコンやオーディオなどを付けたままの状態でエンジンかけっぱなしだとバッテリー上がりを起こす場合があります。

走行中であればエンジンの回転数は高く発電量も多くなりますので、エアコンなどを利用しても電気の使用量が発電量を上回ることはないでしょう。

しかし、アイドリング状態ではエンジンの回転数が低くなっていますので当然発電量も低くなります。 その状態で電気の使用量が上回ってしまうとバッテリーが上がってしまう可能性があります。

・車両火災を引き起こす

アイドリング状態で就寝していて、無意識にペダルを踏みっぱなしで空ぶかしの状態となってしまい、エンジンの回転数が高い状態が続くことで高温になり過ぎてしまったエンジンやマフラーから引火して車両火災事故を引き起こしたケースもあります。

・ガス欠

車中泊している間、エンジンをかけっぱなしにしていると当然燃料を消費しますが、長時間のかけっぱなしによりガス欠となってしまい車両を動かすことができないという可能性もあります。

● エンジンを切った状態での車中泊の危険性

【夏季】

夏場、エンジンを切った状態での車中泊は、非常に危険です。

真夏の炎天下だと、エンジン停止後10分程度で10度上昇し、エンジン停止後30分程度で50℃近くまで上昇してしまいます。
日陰であっても車内温度は35℃以上になることもあり、熱中症や脱水症状を起こすリスクがあります。


真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)参照

「日なた」と「日陰」の車内温度【JAFユーザーテスト】参照


【冬季】

冬場、エンジンを切った状態で車中泊をしている間、外からの冷気の侵入や窓ガラスからの冷気により車中が外気と変わらないぐらい寒くなり、最悪の場合、凍死するケースがあります。

外気がマイナスになるような土地での車中泊は注意が必要となります。

● ソーラー充電サブバッテリーシステムとは

前項でエンジンのかけっぱなしの危険性を十分ご理解頂けたかと思います。

エンジンを停止させた状態でエアコンなどの電化製品を使用できる快適な空間で車中泊をするために、いま構想を練っているのは、ソーラーパネルを利用した『 ソーラー充電サブバッテリーシステム』です。

ソーラー充電サブバッテリーシステム【概略図】

※ 走行充電器

 走行中メインバッテリーからサブバッテリーを充電する機器。
 今回はチャージコントローラー内臓の物を使用する予定。
 チャージコントローラーは、バッテリーへの充電と放電の管理を担います。

※ インバーター

 DC(直流)⇔AC(交流)を変換する機器。


夏場や冬場、エンジンを停止させた状態で「一晩中」エアコンなどの電化製品を利用することが出来るようにすることが必要条件です。

サブバッテリーフル充電でエアコン6~10時間利用出来れば、一晩快適に過ごせるかと思います。

エアコンだけでなく、ドライヤーや冷蔵庫、スマホ充電、電気が使えると、出来ることが増えますね~

走行中エンジン停止中
走行発電ソーラー発電外部充電
エンジン(オルタネータ)の発電により、メインバッテリーとサブバッテリーを充電する。ソーラーパネルによる太陽光発電にて、サブバッテリーを充電する。
外部電源を利用中はソーラーパネルでのサブバッテリー充電は行わない。
家庭用のコンセントを車両に接続してサブバッテリーを充電する。
また、車内の電化製品も並行して利用可能。  

● 実際にソーラー充電サブバッテリーシステムを構築してみよう!

社内で検討した結果、私用車のハイエース キャンピングカーに搭載しているサブバッテリーでは容量が少ないため、新たに容量の大きいサブバッテリーを購入してソーラー充電サブバッテリーシステムを構築することに決定しました。

構想を練っている段階からワクワクが止まりません。

今回のソーラー充電サブバッテリーシステムの構築が成功した暁には、お客様のお車にもサブバッテリーシステムを構築出来るようになります!

お客様からのさまざまなご要望にお応えできるよう技術向上に努めます!

【今回の企画のざっくりとした流れ】


  1. ソーラー充電サブバッテリーシステム構築の発案! ⇐ 今回の記事はココ

  2. ソーラー充電サブバッテリーシステム構成図を作成してみる!

  3. 購入したパーツのご紹介!

  4. 購入したパーツをキャンピングカーに取り付けてみる!

  5. ソーラー充電サブバッテリーシステムを実際に使ってみる!

次の記事では、ソーラー充電サブバッテリーシステムの構成案や購入を検討しているパーツのご紹介などについて書きたいと考えています。どうぞお楽しみに!

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