バイクや原付の液晶メーターが薄い・見えない!?液晶メーターの修理について門真の整備士が詳しく解説!

液晶パネル劣化の原因・対策・修理方法は?

門真の自動車整備士が徹底解説!

 ここ数年、よくニュースで「猛暑」や「紫外線」というワードを聞きますが、日差しによる紫外線からの影響を受けるのは人間だけではなく、身近な様々なものも影響を受けているのをご存じですか?

 暮らしの中で身近なところでいえば、家の中で使われている木や布、プラスチック、レザー等の日常で使用する「モノ」がありますが、こういったものに対しても「日焼け」という現象が起きています。

 

では、改めまして、今回お話させていただくのは「バイクの液晶」。バイクや車に搭載されている液晶パネルには、燃料、燃費、速度、走行距離等様々な情報を提示する必ず必要な部品ですね。バイクは常に直射日光を浴びながら、更に高温環境に置かれているため、液晶メーターに使用されている偏光パネルが劣化してメーターが薄くなる、見えなくなる、といった故障が起きることがあります。

今回弊社では、スクーターの液晶が見えない、薄くなっている、という理由でお客様から「台湾・三陽工業(SANYANG MOTOR)のSYM(エス・ワイ・エム)」を修理でお預かりしています。このお客様のスクーターは、液晶パネルの日焼けによる故障です。偏光フィルターが日焼けにより偏光できなくなり、表示された文字が見えなくなっていました。こちらのお客様の修理費用(液晶パネル交換)に関しては最後に記載させていただきます!

今回は「液晶」というものにとことん追求していくので、どうぞよろしくお願い致します!!

●お預かりしたバイク

メーカー・ブランド台湾・三陽工業(SANYANG MOTOR) SYM(エス・ワイ・エム)
型式 
年式・初年度登録 
走行距離15000㎞

液晶パネルやメーターに関して他の記事もございます。ご参考までにご一読いただければ幸いです。

【ホンダCB400のメーター修理!】液晶が見えない!車検が通らない!門真の整備士が一発解決!

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そんな思いを込めて整備・修理事例を記事にしています。  
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すべてお任せいただけますのでどうぞご安心ください。

●液晶パネルとは

ではまず、液晶とはそもそも何?というところからお話させていただきます。

みなさんのバイクの液晶パネルは、ガラス内に入っている「液晶の分子」を利用して色表現をしています。

そもそも、「液晶」というものは液体と固体(結晶)の性質を併せ持っていて、液体と固体の中間的な状態を維持しているそうです。一般的に液晶の分子には規則性は全くなく、流動性のある状態です。しかし、液晶分子が細長くて有機分子の場合には、分子の向きの規則性が残り、分子の向きがそろっている状態では流動性のある液体でありながらも、方向によっては屈折率や誘電率の性質が異なる結晶に似た性質を持つようになります。これを「液晶」と呼んでいます。

<液晶ディスプレイの構造>

液晶パネルはこの液晶分子が無数に封入された層を、2枚の偏光フィルターで挟んでいる構造です。2枚の偏光フィルターの組み合わせで液晶を挟み、基盤に電圧を加えて液晶分子の配列に変化をもたらすことで液晶ディスプレイとして機能するようになります。

①    2枚の偏光フィルターを同じ方向に並べると光を通す

②    2枚の偏光フィルターを直行するように並べると遮断される。

液晶パネルの歴史

 

液晶ディスプレイは今となっては当たり前の存在ですが、では一体いつ発明され、どう変遷していまに至るでしょうか。実は最初に液晶ディスプレイが使用されてからおよそ60年の年月が経っています(この年数が長いと感じるか短いと感じるかは世代によりそうですね…)。

ここでは10年単位での液晶パネルの歴史について簡単に書かせていただいています。

 
1960年代
初の液晶ディスプレイ構築

実は初めて液晶を発見したのは1888年。長い間珍奇なものとして扱いを受けました。1960年代になり、液晶の新しい使用方法や液晶ディスプレイの構築に関して研究が進められるようになり1968年に世界に液晶ディスプレイが提示されました。  
 
1970年代
液晶ディスプレイが 室温で動作  

開発当初、液晶ディスプレイの動作には約80°の温度が必要でした。動作温度を下げるために研究を重ね、室温でネマチック相(最も一般的な液晶に使われる物質相)を実現させることに成功したのが1970年代です。  
 
1980年代
ディスプレイの普及拡大

液晶の使用が急増し、オフィスにも広く利用され多くの大企業がディスプレイを採用し始めました。ディスプレイの色は当初黒と緑の2色でしたが、この年代からカラー化が行われていきます。  

1990年代
液晶ディスプレイの 大型化

この時代では、ノート型パソコンやコンピューターモニター、様々なものに液晶が使用されるようになりました。大型のフラットテレビもここで登場します。1994年にはプロトタイプとして最大21インチの対角線を持つ液晶画面が登場し、1990年代終わりには、最大40インチの対角線を持つ超平坦は高解像度画面がプロトタイプとして利用できるようになりました。  
 
2000年代
画面の速度の高速化

新世代の液晶である超フッ化液晶の開発が行われ、非常に短いスイッチング時間で画面が高速化されました。8ミリ秒という応答時間が実現され、この時間は1960年代に比べると完全に新しい次元です。
   
2010年代
可動性の重要度

可動性が社会において重点を置かれるようになり、モバイル通信の重要性もましていきました。いつ、どこの場所でも通信が行えるように高速スイッチングと節電を兼ね備えたディスプレイが必要になりました。研究が進み、利用しやすさと性能が上がり、スマートフォンやタブレットコンピュータの人気が高まりました。

といったような歴史になっています。

1960年代から開発が進められてきた液晶ディスプレイが、60年ほど経った今では主流となっていて、感慨深いですよね。

バイク本体や液晶パネルの劣化の原因と対策

 上記のように変遷を遂げ、進化してきた液晶ディスプレイですが、一体何に弱くてどう劣化していくのでしょうか?もっと身近なところに液晶を使用した家電 (テレビ、スマホ等)は多くありますが、バイクの液晶モニターの劣化はなぜ家電より早く進むのか。原因と対策をこの章ではお話します。

< 原因 >

私たちの身近な液晶を使用した家電、パソコン等の液晶ディスプレイの一般的な寿命は15,000~50,000時間程度と言われています。仮に30,000時間で寿命を迎えるとすれば、10年使用した液晶ディスプレイは寿命が近い状態だといえます。ただ、この寿命時間は環境や使用状況によってかなり異なってきます。

では紫外線や熱にさらされるバイクの液晶パネルの寿命はどのくらいなのでしょうか?室内で扱われるテレビやパソコンの液晶画面と違い、バイクの寿命は保管状況やメンテナンスによってかなり変わるため、一概には言えません。直射日光をバイクに当て続けたり、高温環境下に置かれると、各部の劣化の進行速度が上がります。バイクの液晶と屋内にある家電の液晶に劣化のスピード差が生まれるのは、紫外線や使用環境が大きく関わってくることがわかります。

ですが、バイク本体や液晶に影響を与えるのは紫外線だけでしょうか?日光の紫外線はバイクへ影響を与えますが、それだけではなくバイク自体が発する高温や、日本特有の湿度の高さもバイクへ影響します。気温や湿度による、偏光パネルへの影響実験がこちらです。

<偏光パネルの劣化実験による色の変化>

①初期品のパネルの色です。

②65℃の気温、85%の湿度、1000時間

③80℃の気温、ドライの湿度、1000時間

実験結果の色変化

試験後に偏光版を切り取り、解析を行うと、②の偏光版からは酢酸が検出されました。

長時間の温度・湿度による負荷で、偏光版に使用されている酢酸セルロースが

分解され、酢酸が発生したと考えられます。更に、ほかの解析も行うと②の偏光版から①と③とは異なるPET分解物由来が検出されました。

上記の分析結果で、②の偏光版で酢酸セルロースやPETが劣化していることが判明しました。③の偏光版ではなく、湿度を高くした②の偏光版に劣化が検出された為、気温や紫外線だけではなく液晶パネルの劣化には湿度もかなり偏光版に負荷をかけていることがわかりました。

パネルが薄くなった、見えなくなってきた、という紫外線の影響だけではなく、ほかの影響も考えてバイクを大事にするべきだということですね…。

< 対策 >

上記のように、バイクの液晶へ影響を与えるのは紫外線だけではなく、気温や湿度も関係していることが分かりましたが、バイクは日光の下走るもの…!そしてバイク自体温度も上がるもの…!一体どうすればバイク自体の劣化、液晶のモニターの劣化を防げるのか? ここではそんなバイクの劣化をできるだけ防ぎたいと考えている方向けに、バイク保管時の保護~走っている時でもできる保護についてお話させていただきます。

もちろん、直射日光を完全にシャットアウトできる屋内保管場所があればそれが最適ですが、今回は屋外でバイクを保管する場合の対策についてお話いたします。屋外で保管する場合、今までお話させていただいた通り、紫外線だけではなく、雨や風、湿気からもバイクを保護する必要があります。

  •  湿気対策 –

上記で記載した偏光パネルの劣化検証のように、バイクの本体にも、液晶パネルにも湿気は影響を与えます。バイクは長時間湿気に晒されると、サビや結露で不具合や故障の原因になる可能性があります。湿気を防ぐ方法には、・バイクカバーをかける、・すのこを敷いて湿気を逃がす、等の対策を打ちましょう。また、雨が降った後は必ず布で拭いたり、晴れの日はカバーを外して喚起をするのも大切です。

  •  雨・風対策 –

強い雨や風、台風が近づいている際には通常の保管に加え、よりしっかりした対策をしましょう。

バイクカバーを縛る

風が強いとバイクカバーが煽られるため、通常カバーを外しておくのが無難です。雨に晒されることや、飛来物でバイクに傷がついたりするのが心配な方は、カバーに風が入らないようにしっかり縛っておくのもおすすめです。

・バイク下部の重量が重くなるようにする

バイクの上部が重くなっている場合、風によって倒れやすくなってしまいます。バイクの上部の重さのあるパーツは、可能であれば前もって外しておくことおすすめします。パーツを外すのが難しい場合、バイク用の重りをつけるなどして、重心を下にしておくとよいでしょう。

サイドスタンドを使用して駐車する

センタースタンドのみだと、強風によって車体が地面から浮き上がってしまい、転倒する可能性があります。また、タイヤはニュートラルではなく1速に入れておくと、タイヤが回らないのでオススメです。

壁際に駐車する

それでも万が一転倒してしまった場合、壁際に駐車しておけば被害を最小限に抑えることができます。できるだけ壁際に駐車しておくことをおすすめします。

  • 液晶ガラスの紫外線対策 -

日焼け止め機能付きのメーターカバー

防水・防塵・日焼け止め対策になるメーターカバーです。走り終わって保管する際に、メーターにぱかっと被せるだけで、紫外線や傷、汚れの防止にもなります。

‐ こんなものもオススメ –

家にガレージがない、という方やバイクカバーを掛けるのは手間でできない、という方におすすめものがあります!

それは「簡易バイクガレージ」!

ガレージのタイプによっては、左右の窓で喚起できるものもあり、湿気対策も抜群です。南京錠での施錠がある、防犯対策ばっちりタイプもあります。簡易ガレージを置くためのスペースや初期投資は必要にはなりますが、大事なバイクを守る強力な保管場所になるでしょう。

  • 走っている時でもできる保護 –

ではここで最初に言っていた、走っているときでもできる保護方法についてお話します。

走っている時にできる保護方法は、「保護フィルム」!

スマホの画面に保護フィルムをつけている方は多いと思いますが、バイクにもプロテクション保護フィルムをつけていれば、紫外線をカットして黄変するなどの劣化を防ぐ効果を得られます。またそれだけではなく、日常での細かい傷(スクラッチ傷)も防止してくれます。雨やほこり、紫外線に高温…過酷な環境に晒されているメーターパネルを保護してあげましょう!


見えない液晶パネルの車検

過酷な環境にさらされているバイクは、液晶が薄くなったり見えなくなる、焼き付いてしまうなどの劣化が起きてしまうこともあります。

見えなくなってしまった液晶パネルは車検でどうなるのだろうと不安になっている方も多いと思いますが、道路運送車両法の保安基準台46条により、走行距離計の取り付けが規定されているため走行距離が見えないままだと車検は通りません。

必ず修理してから車検に出すようにしましょう。

液晶パネル修理費用

では、実際液晶パネルを修理してもらう時の費用はいくらかかるのでしょうか?

これはバイクメーターの種類によっても値段が変わりますので、まずはバイクメーターの種類からご説明します。

バイクメーターの種類は、アナログ式とデジタル式の2種類に分けられます。

アナログ式メリットデメリット
  指針によって速度が表示される一目で速度が判断しやすい デジタルに比べて安価な製品が多い衝撃に弱く壊れやすい 測れる速度に限度がある
デジタル式メリットデメリット
デジタルによって速度を表示する速度が正確に確認できる 多機能な性能が多い紫外線や湿度や高温に弱く、経年すると発行が弱くなり表示が読み取り難くなる

 最近の主流はデジタル式で、さらにカラー液晶メーターを搭載しているバイクも見られるようになりましたが、では一体いつからアナログからデジタルへ移り変わっていったのでしょうか。修理費用をご説明する前に簡単にメーターの変遷についてもお話させていただこうと思います。

バイクメーターの変遷

~1960年代後半

上記のように、昔の主流はアナログメーターでした。1960年代半ばではスピードメーター(速度計)が1つのみか、もしくはスピードメーターとタコメーター(回転速度計測器)が1つのケースに入っているタイプが主流でした。

1960年代後半ではメーターが発展し、スピードメーターとタコメーターが各々独立している2眼のタイプが発売され始めました。これは一躍ブームになり、現在となっても多くのバイクに搭載されている形です。

1980年代~1990年代

1980年代は、1960年代にブームになった、スピードメーターとタコメーターが独立している2眼タイプが未だ人気を集めていました。その一方で、この時代はシンプルなものよりもいかにも機械的なデザインが注目を集めていました。燃料計や電圧計などのメーターを増設したり、一部分に小型の液晶パネルを組み込むなどのデザインがトレンドになったりしていたようです。

1990年代はというと、ついにここで、カウンター式であったトリップメーター(区間距離計測)がデジタル式へ変わり、個性的なメーターが続々と登場してきました。

2000年代~

1990年代で盛り上がり始めた個性的なデザインのメーターですが、2000年代に突入してより一層さまざまなデザインのメーターが登場し始めました。

この時代ではすでにデジタルメーターが主流になってきており、カラー液晶メーターの登場が少しずつ増えてきた時代でもあります。樹脂加工の技術が進歩したことによって、今まであったデザインの制約が少なくなり、より一層さまざまなデザインのメーターが登場し始めました。

2010年代から現在まででは、2000年代に増えてきていたカラー液晶メーターがより広く普及し始めます。はじめは排気量が多い大型バイクだけに搭載されていましたが、最近では600ccサイズのバイクにも搭載されるようになっていっています。

メーターの種類と歴史を説明したところで、本題に入りましょう!故障内容それぞれで費用は変わってくるので、その各部位の費用をお伝えした後、東伸自動車がお客様からお預かりした、「液晶パネルの文字が薄い、見えない」場合の実際の修理費用をお伝えします。

スピードメーターの修理

スピードメーターの修理に関しては、バイクの排気量や、修理に必要となる部品、メーターの種類によって金額は変わります。一般的にはデジタル式のスピードメーターの費用はアナログ式のスピードメーターよりも比較的部品代が高くなることが多いです。また、純正メーカーなのか、社外メーカーなのかによっても金額は変わります。下記がそれぞれの部品の修理費用の目安になります。

― メーターギア 修理費用 ―

メーターギアの部品代は1,000円から7,000円前後です。工賃は4,000円~8,000円前後が目安です。

― メーターワイヤー 修理費用 ―

メーターワイヤーの部品代は1,500円~3,000円ほど。工賃は2,000円~4,000円から10,000円程度が目安です。

― スピードセンサー 修理費用 ―

スピードセンサーの部品代は10,000円前後、工賃は8,000円から16,000円程度が目安です。

各部位の費用を説明したので、ここから門真 東伸自動車で実際にお預かりした液晶パネル修理費用について記載します。

門真 東伸自動車での液晶パネル修理費用実例

●お預かりしたお車

メーカー・ブランド台湾・三陽工業(SANYANG MOTOR) SYM(エス・ワイ・エム)
型式 
年式・初年度登録 
走行距離15000㎞
作業内容・部品等工賃部品代
偏光パネル張替24,0002091
消費税 2609
総計 28700

下の画像のように、日焼けした状態の液晶でしたので、文字が見えづらくなっていました。

液晶パネルを交換した修理後のモニターがこちらです。

綺麗になって、文字もしっかり見えるようになりました!

これからの運転ストレスが少しでも減っていただけていればうれしいですね。

●まとめ

液晶パネルは運転手にとって様々な情報が確認できる、運転するうえでとても大事な部品です。

今何キロ出ているのか?ガソリンは残りどれくらいなのか?バイクの情報を提示してくれる液晶が見えなくなってしまっては、

乗っているライダーには自分のバイクが今どんな状況なのかもわかりません。

自分の命を預けているバイクの情報をしっかりとみるためにも、液晶画面が劣化して見えづらくなっている際には、しっかり修理してあげてください。

弊社では液晶画面の修理も承っておりますので、見積りやご相談などがございましたら是非お気軽にご連絡ください。

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