【キャンピングカー 改造】トヨタ ハイエース バン DX《GDH/TRH/KDH》FFヒーター取付けで防寒対策!|エンジン停止中も暖かい!|大阪 門真 整備工場

 今回、お客様から「冬キャンプの防寒対策としてFFヒーターを取り付けたい」とのご相談を承りました。冬の車内は特に朝晩冷えるので、FFヒーターを取り付ける事でキャンピングカーの居住性が格段にアップ致します。防寒対策としてシュラフ(寝袋)や毛布、断熱材などと組み合わせて活用すれば、なお一層快適に過ごす事が出来ます。

 燃料はガソリンやディーゼル(軽油)など、通常走行用の燃料を使用しますので、手間も無駄も省く事が出来ます。またエンジンを停止していても使用出来る点はFFヒーターの大きなメリットと言えます。キャンピングカーの装備としては人気上位のFFヒーターですが、今回はエバスペッヒャー製のFFヒーターを取り付けましたので、まとめたいと思います。

メーカー・ブランドトヨタ ハイエース バン DX
型式3DF-GDH206K
エンジン1GD-FTV(軽油)
排気量2754cc

 今回お預かりしたお車は、トヨタのハイエースバンDXになります。荷物を乗せる事をメインにした貨物車で、ハイエースの中では最もベーシックなグレードになります。基本のナンバー区分は1ナンバーまたは4ナンバーになりますが、今回お預かりしたハイエースは既に8ナンバーに構造変更されたお車になります。以前門真の整備士がベッドキットと水道設備を施工させて頂き、今回新たにFFヒーターを取り付けましたので、キャンピングカーとしてかなりアップグレード致しました。

 今回お預かりしたハイエースはディーゼルエンジンの為、軽油を使用します。軽油は外気温が低くなると、軽油に含まれるパラフィンが結晶化して流動性を失います。この状態を「軽油が凍結した状態」と言います。エンジンが始動しづらくなる事がありますので、冬キャンプで気温が低い地域、降雪が多い地域へ行く場合は寒冷地用の軽油を使用される事をおススメ致します。

 車内は外気温の影響を受けやすく冬は温度が下がりやすくなります。冬キャンプを楽しむ為には、車内温度を保持する事や防寒対策をする事はとても重要です。防寒グッズや着用する衣類にも注意を払い、しっかり対策しましょう。

 また、「FFヒーター取り付けなくても、寒ければエアコンを利用すればよいのでは」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、エンジンをかけっぱなしにする事は車中泊ではマナー違反になります。そしてエンジンをかけっぱなしにする事は一酸化炭素を排出し続ける事にもなります。もし寝ている間に雪が降り積もりマフラーを塞いでしまい、車内に一酸化炭素が入り込んでしまえば、命に係わる大惨事になりかねません。FFヒーターは車両本体の空調システムとは連動はしていませんので、アイドリングストップ状態で車内を快適な温度に暖める事が可能です。

 冬キャンプを楽しむ為には、防寒対策は決して避けて通る事は出来ません。防寒グッズや冬キャンプ向きの衣類など組み合わせながら自分のスタイルに合う組み合わせを試みましょう。

【防寒グッズ】

FFヒーターの他に、毛布・ブランケット・電気毛布・寝袋(厚手のシュラフ、冬用のもの)・湯たんぽ・ホッカイロ・断熱シート(アルミシート)・インフレーターマット・グランドシート。シェード(窓用) など

【冬キャンプ向きの衣類】

厚手の靴下・手袋・発熱性のインナーやレギンス・ダウンジャケットやフリース素材の衣類・ウェラブルヒーターが内蔵されたもの・撥水性(防水加工)の靴やブーツ など

 春夏秋冬日本の四季は自然に恵まれ、季節ごとの美しさは多彩な魅力で溢れています。キャンプでは四季折々の美しい風景(自然)を間近で感じる事が可能です。特に冬は木々の葉も落ち、冷えて澄み切った空気を頬に感じると何とも言えず引き締まる思いになります。

 ただ頬に触れる空気が冷たく気持ちよくても、夜空に輝く満点の星がいかに綺麗でも、冬キャンプではそのまま過ごす事は出来ません。外気温が下がれば車内の温度も下がります。焚火も寝る前には必ず消化しなければいけません。

 夜間の冷え込み対策は冬キャンプではマストアイテムと言えます。先程も起筆しましたが、防寒グッズや冬キャンプ向きの衣類などの準備は基本になります。これに加えて冬キャンプの強い味方になってくれるのがFFヒーターになります。

 FFヒーターとは「Forced Draught Balanced Flue」の略で、「強制吸排気」と言う意味が有ります。強制吸排気とは、外部から燃焼に必要な空気を取り入れ、同時に燃焼後のガスは外部に排出する仕組みの事を言います。身近なものでは湯沸かし器(給湯器)がこれに該当します。ではFFヒーターとはどのような特長があるのでしょうか?

◇エンジンを切った状態で使える。アイドリングストップで燃費が削減でき、CO2削減にも貢献。

◇ガソリンや軽油など車両燃料を使用する為、経済的で余計な面倒がない。

 ※稼働(点火や送風)させるためにはサブバッテリーが必要です。
  エバスペッヒャー製の場合ポータブル電源や安定化電源では稼働しません。

 ※ディーゼル(軽油)の場合、寒冷地では燃料が凍結して、着火しない事が有ります。
  専用タンクで軽油を使用する事も可能な仕様になっています。

◇4~8時間/1ℓなので一晩使用しても百数十円と低燃費で経済的

◇換気の必要が無く、一酸化炭素中毒の危険性が低い。

 ※排気ガスを車外に排出する為、雪などで排気口周辺を塞がない様に注意する。 ◇スイッチを入れるだけの簡単操作で、暖まるまでが早い。温度設定も自由自在。

 FFヒーターにはメリットが多くありますので、上手に活用して、冬のキャンプを楽しみたいものです。

 今回お車に取り付けたFFヒーターはエバスペッヒャー(Eberspacher:ドイツ製)のエアトロニックD2L(ディーゼル)S2になります。エバスペッヒャーのFFヒーターは世界シェアの約半分を占めています。多くの人に愛用される理由は高い性能とコンパクトさではないでしょうか。今回はハイエースに取付け致しますが、軽キャンパーなどの小型車への取付けも可能で、車種を選ばず使える点はさすがエバスペッヒャー製と言えます。

エバスペッヒャー製品は、メーカーの許可を得た業者のみ取付けが可能です。東伸自動車は正規講習会を受講し、メーカーの許可を得た上で取付けを実施しております。

エバスペッヒャー エアヒーター

エアトロニックD2L 12V(ディーゼル) S2

暖房能力(発熱量)0.9~2.2KW
燃料消費量0.28ℓ/h(0.1~0.28ℓ/h)
消費電力42~105㎏/h
サ イ ズ310×115×122㎜
重   量2.7㎏
温度設定8~36℃(1度単位で調整可能)
製品寿命約5000時間

 燃料タンクから専用ラインで燃料を吸い上げて、混合気を形成し燃焼します。熱交換器で温めた温風を車内に送り込み、排気ガスは車外に排出されるので、車内の空気が汚れる心配はありません。  ON/OFFタイマーもあり、ブロアファンの速さやポンプの動作等もコントロールユニットで自動制御されています。電子制御なので、燃焼に無駄がなく省エネ設計と言えます。設定温度に達すれば運転を停止し、室温が下がれば運転を再開してくれます。ブロアファンは車内温度が上がって来ると自動的に回転が下がるという優れモノです。安全装置やバッテリー上がりを防止する装置などもありエバスペッヒャー製!かなり高性能です。

車の底(下廻り)に取り付けられたエアヒーター専用の燃料ポンプ。
車両の燃料タンクから室内エアヒーター本体へ燃料を供給します。
作業内容・部品等工賃(費用)
エバスペッヒャー製 FFヒーター173,400円
スマートコントローラー他接続部品21,550円
取付け加工及び工賃128,000円
合計322,950円
消費税32,295円
総計355,245円
2025年10月現在

 冬の車中泊の魅力は何と言っても、ピンと張った空気の中で迎える朝や、寒い中囲む焚火や食事の温かさではないでしょうか。吐かれた息は白く、空気の冷たさは鼻孔の奥に軽い刺激を与える程です。寒さの中の静寂、星空、空気、朝日、全てが自然からの恩恵です。

 ただ時に自然は猛威を振るう事もあります。キャンプ地(行先)の天候予報などの情報を確認し把握しておく事は、自分自身や家族を守る最低限の備えです。そして準備をしっかり整えてから出発したいものです。冬キャンプに雪かき用のスコップやリフレクタ(焚火専用風防)等は必須アイテムと言えます。

 雪が多く移動が困難になった時、マフラーの周りの障害物、これらを除去するのにスコップは欠かす事が出来ません。他にも凍結路やチェーン規制が敷かれた場合には、チェーンが無ければ走行する事は出来ません。これらの準備も冬キャンプには欠かせないものですので、出発前には今一度点検しておきましょう。

 今回取り付け致しましたFFヒーターは、車内の温度を急速に上げてくれます。電源をOnにして約3分程度で車内に温かさを感じる事が出来ますので、窓ガラスの霜や氷なども迅速に取り除いてくれます。万が一視界を遮る程の氷や霜に見舞われてしまった場合にもFFヒーターがある事で、安全性がアップします。キャンプ(車でのお出かけ)で何より大切な事は安全走行です。楽しむ為のアイテムも冬キャンプのためのアイテムもそれ以外のアイテムも、全ては安心安全なお車の上に成り立ちます。

 キャンプ(車でのお出かけ)の準備の中に、整備(予防整備)と言う名のアイテムを足して頂けるといいなと門真の整備士は思っております。タイヤ・バッテリー・エンジンオイル・ワイパー・ウォッシャー液などを予め点検する事で、お車のトラブルを未然に防ぐ事が可能です。

 東伸自動車では、キャンピングカーの整備・車検等も承っております。キャンピングカーの事でお困り事がございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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