【キャンピングカー 改造】《ナッツRVクレア CREA KDY231》サブバッテリー エボリューションシステムをリチウム化!大阪 門真の整備工場

 今回お客様からお預かりしたのはキャンピングカービルダー大手ナッツさんのCREA(クレア)です。キャブコンの中では常に高い人気を誇っており、無駄のない洗練されたデザイン(インテリア)と機能的な室内は多くのユーザーから愛されています。

 使いやすく快適なクレアですが、今回電力量をアップしたいとのご依頼がありましたので、クレアのエボリューションシステムをリチウムイオン化キットに乗せ替える作業を行いました。インバーター・外部電源・MPPT走行充電器・電量計などを取り付け、お客様のご希望電力量を確保出来るようになりましたのでまとめたいと思います。

メーカー・ブランドナッツRV(NUTS RV) CREA(クレア)
ベース車両トヨタ ダイナ(カムロード:CAMROAD)
型式QDF-KDY231改
車体寸法全長4990㎜ × 全幅2080㎜ × 全高2910㎜

 クレアは、トヨタのカムロード(CAMROAD)がベースになっています。カムロードはキャンピングカー専用ボディとしてトヨタから誕生しましたがダイナがベースになっています。名前の由来はキャンパー(Camper)+走行性能(Roadability)の造語になります。

 エンジンは、ランドクルーザープラドやハイラックス、ハイエース等にも積まれている1GD-FTVディーゼルエンジンターボが搭載されています。1GD-FTVディーゼルエンジンターボは「働く車のエンジン高機能版」と言われるだけあって、アクセル操作に対するレスポンスの良さには定評があります。

 サブバッテリーは車にとって2つ目のバッテリーになります。1つ目は当然ですがメインバッテリーで、エンジンの始動や走行には欠かす事が出来ないバッテリーです。別名スターティングバッテリーとも呼ばれ、車には必ず積まれているバッテリーになります。

 2つ目のバッテリーである方サブバッテリーはメインバッテリーと違って生活電源になります。キャンピングカー内の冷蔵庫やエアコン、その他家電類を使用する際に電力供給してくれるのがサブバッテリーシステムになります。特にエンジンを停止している時に家電を使用するにはサブバッテリーは必要不可欠です。

 エアコンや電子レンジはキャンピングカーの設備として、年々有るのが当たり前になってきています。キャンピングライフの快適性アップの為には、サブバッテリーシステムもまたキャンピングカーのマストアイテムと言って過言ではありません。

 ただ、クレアに搭載されているエボリューションシステムでは電子レンジとクーラー(搭載している家電によって使用電力量が違いますので全ての電子レンジ+クーラーを指している訳ではありません)を同時に使用出来ない事から、今回お客様のご要望に応えるべく新システム(リチウムイオンバッテリー化工事)を施工する事になりました。まずはリチウムイオンバッテリーの特長について起筆したいと思います。

※リチウムイオンバッテリー=リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFeP04)として起筆いたします。

 先程もお伝えした様に、キャンピングカーには「生活電源」が必要です。生活電源=冷蔵庫やエアコン、電子レンジ等家電類を使用する時に必要な電源の事であり、その電力を供給してくれるのがサブバッテリーシステムになります。

 キャンピングライフを楽しむ時、快適性や利便性を求めれば求める程電力は必要になります。サブバッテリーシステムの能力は、キャンピングカーの居住快適性を左右します。

サブバッテリーは・・・

① キャンピングカーの中にある家電を使用する為のバッテリー

② エンジン停止中でも車内で電気を使用する事が出来る

③ サブバッテリーの充電方法は、走行充電・外部充電・ソーラーパネルの3種類

 今回使用するリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、長時間使用しても電圧が殆ど降下せず、大電流で長時間使用する事が可能です。まるで家にいるかのように快適に電気が使用出来るのがリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの大きな特長です。水銀や硫酸等有害物質も含まず、発火や爆発が起こりにくいのも長所と言えます。

 クレアはナッツさん独自の充電システムであるエボリューションシステム(現在はハイパーエボリューションもあります)を搭載し、リチウムイオンバッテリーが搭載されています。「じゃぁわざわざリチウム化なんてしなくてもいいんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。

 キャンピングカー内でどういった家電類をどの様に使用するかによって、リチウム化(電力量)の必要性は変わってきます。誤解の無い様にご一読いただきたいのですが、クレア(ナッツさん)のエボリューションシステムが悪い訳ではありません。

 今回はお客様からの「クーラーと電子レンジを同時に使用出来る様にしたい。」=もっと電気を使える様にしたい!とのご要望がございましたので、お客様のご要望を形にするためにクレアのサブバッテリーシステムを新たに構築する事になりました。

 まずここで大切なのが、使用を考えている家電類の消費電力が、インバーターの出力性能に合っているか確認する事です。クレアに搭載されているエボリューションシステムのインバーターは1500Wになります。その為お客様がクーラーを点けた状態で電子レンジを使用すると、インバーターの出力性能を超えてしまう恐れがあります。最悪はインバーターのヒューズが切れてしまいます。インバーターのヒューズが切れてしまう(=インバーターが使えない)という事は、インバーターに接続されている各機器も使用出来ないと言う事になります。何と言ってもキャンピングカーの中で各家電機器が使えるのは、バッテリーの直流電圧(DC)をインバーターが交流電圧(AC)に変換してくれるお陰なのですから。

キャンピングカーで電子レンジとエアコンを使用しようとすると…

例)

 電子レンジの一般的な消費電力     約1300Wh

 12Vのエアコンの消費電力       約300Wh~500Wh

 家庭用エアコンを使用している場合   約800Wh~1200Wh

が必要です。

※上記の消費電力は一般的なものをサンプルとして記載しています。機器の消費電力量には差異がございますのでご了承下さいますようお願い致します。

 消費電力が高い家電製品を動かそうと思うと、それなりの出力性能(インバーター)が必要になります。今回の施工の様にクレアをリチウムイオンバッテリー化する事で、電力事情を大幅に改善する事が可能になります。サブバッテリーの性能はもちろん、インバーターの容量も大切な検討項目です。

 バッテリーとインバーターは相関関係にあります。バッテリーの直流電圧(DC)を、インバーターが交流電圧(AC)に変換する事で、車内で家電製品を使用する事が出来ています。従ってサブバッテリーシステムの性能容量が大きくても、インバーターの出力性能が小さければ、使用出来る電気の量(電力量)は小さく(少なく)なります。キャンピングカーを心地よく快適にするためには、搭載する機器類のバランスも大切になります。そこで今回実施した施工内容の一つが、エボリューションシステムに搭載されているインバーター(1500W)を活かしつつ、新たにもう一台インバーターを増やしツインインバーターにするという作戦です!!ただこれがとーーーーっても大変ヾ( @⌓@;‎ )

 まずはエボリューションシステムを理解するところからですが、これがまた複雑で難しいのなんのって!!(^^;)門真の整備士!全身全霊で作業に当たります!

 リン酸鉄リチウムイオンバッテリーをはじめ、走行充電器(ソーラー充電MPPTチャージコントローラー内臓)、インバーターetcをお客様のご要望を形にすべく搭載していきます。

【架装内容・パーツ】

・リチウムイオンバッテリー 300Ah 2台

・バッテリーモニター(電圧計&電流計) →バッテリーの情報を観測する。残量が表示される。

・外部充電器

・正弦波インバーター 2000W 1台(インバーター追加)

・MPPT走行充電器 12V50A

※MPPT方式のソーラーチャージコントローラーと走行充電器が合わさったスグレモノです。
※MPPTとは「最大電力点追従装置=Maximum Power Point Tracking」の略で、太陽光からのエネルギーを効率よく回収してくれるコンバーターです。これがあると、オルタネーター(走行充電)からの充電も、ソーラー充電にも対応可能になります。

※リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、ソーラー充電の他に、走行充電、外部電源からも充電可能。
・その他ケーブル類、コーキング、テープ類、ヒューズ、端子、キャップ類等は記載から外しています。

 使用時のみ電源供給されるように、スイッチ・リレー・ヒューズ等も取付けていきます。例えば外部電源切替えリレーは、外部の100V電源(自宅やRVパーク等)から充電する際は、サブバッテリーシステムの100Vコンセントに接続されている家電類全てが外部電源から電力供給される様に自動的に切替えられます。

 そしてインバーターですが、エボリューションに搭載されていた1500Wのインバーターを活かしつつ、今回2000Wのインバーターを新規で取付け致しました。ツインインバーター(並列配線)になった事で、電流量が増加します。これで、クーラーで車内を快適にしつつ、電子レンジを使用する事が可能になります。

 これからキャンピングカーのリノベーションをお考えのお客様がいらっしゃいましたら、まずはキャンピングカーで使用する家電製品をリストアップし、消費電力の合計を確認される事をお勧め致します。消費電力に見合った機器(システム)を選ばなければ、せっかく設置しても家電類を思う存分使用する事は出来ません。信頼出来る電力源がある事は、キャンプを更に楽しく素晴らしい時間にしてくれます。今回施工後お客様から大変お喜びの言葉をかけて頂き、整備士冥利に尽きると感じると共に、大役を成し遂げる事が出来た事にホッと胸をなでおろしております。

 キャンピングカーはお客様の個性の宝庫です。今回もお届けさせて頂きましたが、弊社ではリチウムイオンバッテリーの搭載(乗せ替え)のご依頼をたくさん頂戴しております。他にもサイドオーニングやステップの取付けで利便性をどんどんアップしているキャンピングカーもございます。スタビライザーやショックアブソーバーを取り付ける事で乗り心地を改善されるお客さまもいらっしゃいます。

 お客様の個性の宝庫という事は、気になる所も人それぞれ違いがあって当然です。またメンテナンスや車検の難しさなど、キャンピングカーならではの“あるある”も存在します。特殊な車だからこそ普通車では考えられない様な事も起こります。ですがこれらをぜーーーんぶをひっくるめて、キャンピングカーの魅力ではないでしょうか。

 時間が経てば笑えるエピソードも、キャンプ中にFFヒーターやエアコンが点かないとなるとプチパニックです(笑)それも一度二度ならまだしも毎回となると…。快適なキャンピングライフを過ごすには、電圧低下や電力不足等は避けたいところです。

 弊社で施工しておりますリチウムイオンバッテリーシステムは信頼出来る電力源を確保する事が可能です。ご利用いただいたお客様から「キャンピングライフが一変した」というお声を頂いた時は本当に嬉しかったです。

 もし、現在キャンピングカーの事でお困り事やトラブル、悩み事等ございましたら、お気軽に東伸自動車迄までお問い合わせ下さい。大々的な事からちょっとした事まで、お客様が抱えていらっしゃる問題点を共有し、改善する為のプランをご提案させて頂きたいと思います。

大阪の門真市近郊、守口市・大東市・寝屋川市にお住まいのお客様お車の整備・故障修理は東伸自動車にお任せ下さい。

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