キャンピングカー改造!ナッツRV クレア《トヨタ カムロード TRY230 改》ショックアブソーバー交換!スタビライザー交換!キャンピングカーの足回り改造!サスペンション・スタビライザー取付け! 大阪府門真市の整備工場!

今回お客様からお預かりしたお車はキャンピングカービルダー ナッツ RVさんの「クレア」です。キャブコンの中では常に高い人気を誇るだけあり、居心地の良さには定評があります。機能も充実していますので、機能面と居住性の両方を兼ね備えているキャンピングカーとして多くのユーザーに愛されています。
ただ、これだけ大きな車(キャンピングカー)になると車両重量は重くなりますし、車高が高くなれば揺れも乗用車の比ではありません。そこで今回乗り心地を改善する為に巷で人気の「UIビーグル」さんのショックアブソーバーとスタビライザーを取り付けましたのでまとめたいと思います。
● お預かりしたお車
メーカー・ブランド | キャンピングカー NUTS RV クレア |
ベース車両 | TOYOTA カムロード(ダイナ) |
型式 | ABF-TRY230改 |
年式・初年度登録 | 2015年 |
今回お預かりしたクレアは、トヨタのカムロードがベース車両になります。クレアのみならず多くのキャブコンのベース車両には「トヨタ・カムロード(CAMROAD)」が採用されています。
このカムロードは、日本RV協会がトヨタに「キャンピングカー仕様のベース車両を」と製作依頼をして誕生しました。従って元々はトラック(ダイナ)のチューニングになりますが、カムロードはキャンピングカーに合うように調整されています。しかし重さも大きさも多種多様なキャンピングカーの架装すべてに対応しているかと言われればカムロードの基本性能だけでは難しいのが現実です。とは言え「じゃぁ他のもっと大きな車両(トラック)をベース車両にすれば解決するのか、と言われればそれはNOです。なぜなら先程もお伝えした通り、同じトラックでもカムロードはキャンピングカー向けの特別仕様車だからです。
● これぞキャブコン!
キャブコンは「キャブコンバージョン」の略で、トラックの運転席部分はそのままに、荷台部分に居住スペース(架装部)を乗せた形をしているキャンピングカーの事を言います。
キャブコンのキャブはcab=運転席部分の事を意味しています。
キャブコンのコンはコンバージョン(conversion) = 改造を意味しています。
キャブコンは、トラックやバンの運転席部分を残して、後部を居住空間に改造したキャンピングカーの事を指します。
その特長は何と言っても居住スペースの快適性です。大人が利用してもゆったりと寛ぐことが出来、内装はまるでホテルの様な趣があります。加えてキャンプならではの高揚感を引き立たせてくれる車内はこれぞキャブコンと言える快適性を備えています。
【これぞキャブコン!!】
☆運転席上部のバンクベッド!! 大人も子どももテンションマックス!!
☆荷物をたくさん積み込む事が出来る収納スペースがあり長期も安泰!!
☆ゆとりあるスペースでテーブルを囲んで皆でワイワイ出来るダイネット!!
☆常設の就寝スペースリヤベッド!! いつでも快適な睡眠が可能です。
☆架装部分は断熱性や防音性に優れています。
☆キッチンには冷蔵庫や電子レンジ、家庭用エアコンも設置可能!! トイレも常設!! 防災時も安心!!

● キャンピングカーの足廻り
キャブコンを知ると、本気でキャンプに行きたくなります(笑) 日常の喧騒から離れ自然の中でゆっくり出来たらどんなに心がのびのびするだろうなんて考えてしまいます。それほど魅了的なキャブコンですが、短所に挙げられるのが足廻りです。移動時間が長い(車中が多い)のでどうしても乗り心地や走行性能が気になってしまいます。特に小さなお子さん等は、車(キャブコン)特有の横揺れ・縦揺れ・前後揺れが車酔い等の原因にもなりかねません。特にキャブコンは重量感がありますので、カムロードの標準(純正)のショックアブソーバーでは対応が難しい部分があるのも現実です。
カムロードのベース車両は元々がトラック(ダイナ)になりますので、基本は「重たい荷物をたくさん積んでも大丈夫な頑丈さ(耐久性)」です。その為足廻りのトラブル(破損等)を防ぐ必要がありますが、その反面硬くなり、跳ね上げや揺り返しと言った乗り心地の悪さが増します。そこで多くのユーザーが期待するのが、アフター製品のショックアブソーバーとスタビライザーです。
ちなみにカムロードのオリジナルサスペンションにはダブルウィッシュボーンと車軸式半楕円板ばね(リーフスプリング)が採用されていますので簡単にご紹介したいと思います。
フロントサス | ダブルウィッシュボーン 上下2つのアームで車輪と車体を繋ぎます。それぞれのアームの長さ、位置、傾き等調整の自由度が高く、車体の傾きなどを最適に設定する事が出来ます。剛性が保たれる上に振動も軽減されます。 |
リヤサス | 車軸式半楕円板ばね(リーフスプリング) 板ばねは弓の様に湾曲しており、中央部は車軸に固定されています。両端は車体側に取付け(片方は車両のフレームに、もう片方はサスペンションシステムに取り付け)ています。耐久性があり、路面(縦方向)からの衝撃に合わせて板ばねが変形し、衝撃を吸収し車体への振動を緩和してくれます。 |
● カムロードの乗り心地や走りを良くするアイテム
キャンピングカー(カムロード)の揺れを軽減し、乗り心地を改善するアイテムとして今回は足廻りをカスタマイズしました。
車体を平行に保つスタビライザーと衝撃を吸収するショックアブソーバー
車体の傾きやロール(揺れ)等を抑える事に大きな効果が期待できるスタビライザーと、地面からの衝撃を吸収し、突き上げや車体の揺れを制御してくれるショックアブソーバーを取り付け(換装)する事にいたしました。
スタビライザーやショックアブソーバーは殆どの車に元々装着されています。ですが 標準(純性)の部品(元々取り付けられていたショックアブソーバー等)が架装車全てをカバー出来ているかは別問題です。そこで、以前から定評のあるUI vehicle(ユーアイビークル)さんのショックアブソーバーとスタビライザーを今回取り付ける事になりました。
今回はスタビライザーとショックアブソーバーを取り付けいたしましたが、他にもいくつかアイテムがありますのでご紹介したいと思います。
スタビライザー | 車の左右のバランスを調整し、走行を安定させて乗り心地をよくしてくれる装置です。コーナーリング時や車線変更の時に発生するロールを抑えて、横揺れやふらつきを軽減してくれます。悪路では水平を保とうとするサスペンションの動きをスタビライザーが抑えてしまい逆に乗り心地が悪くなる事もあります。 カムロードには通常フロントのみでリヤスタビライザーは装着されていません。 |
ショックアブソーバー | 地面の高低差(凸凹)が大きいとそれだけ縦揺れも大きくなります。その衝撃を吸収し、車体の振動・フラフラ揺れ(姿勢変化)等を素早く吸収して乗り心地を良くしてくれるのがショックアブソーバーです。 |
他にも
ブレーキ | プレーキパッドやブレーキシューなどを換装する事で制動力がアップして安全に停止させる事が出来ます。フロントのみまたはフロントとリヤの両方に装着する事が出来ます。またはフロントはブレーキパッドとディスクローターの同時交換、リヤはブレーキシューを交換する事でより高い制動力を得る事が出来ます。 |
タイヤ | 幅の広いタイヤを装着する事で横揺れを抑える事が出来ます。また耐久性や走行時の快適性を兼ね備えたタイヤを選ぶ事で操縦の安定性を確保出来ます。 |

●スタビライザーとショックアブソーバーの取り付け
カムロードは通常フロントのみでリヤスタビライザーは装着されていませんので、フロントは強化、リヤは新たに取付けという事になります。特に今まで付いていなかったものを付けるという事は装着の効果をはっきりと感じる事が出来ます。
今回は「フロントは交換、リヤは追加取付け」になりますが、お客様によっては「フロントはそのままでリヤだけ交換して欲しい」と仰る方もいらっしゃいます。もちろんお客様のご要望に応じてオーダーを承っておりますが、門真の整備士から一言アドバイスをさせていただくと、出来ましたらリヤを取り付ける際にフロントの交換もご一考いただけたらと思っております。
と申しますのも、フロントとリヤの間で剛性のバランスが整わない事が有り得るからです。リヤスタビライザーが十分な効果を発揮する為にはフロントスタビライザーとのバランスが重要になります。せっかく取り付けても効果が十分に得られない場合も有り得ますので、交換をお考えの場合は、リヤとフロントセットでの交換をご検討頂けたらと思っております。
では早速作業に取り掛かっていきたいと思います。作業時間は車の状態にもよりますが、2~3時間が目処になります。タイヤを外し、車を上げたら作業開始です。
最初にフロントスタビライザーとショックアブソーバーを取り付けます。続けてリヤを取り付けてからタイヤを戻せば作業完了です!

● 装着後
まずは何と言っても試走です。風の影響やコーナーリングなど装着前とどれくらい走りが変わっているかというと…。簡単に言うと「違う車に乗ってる⁉」と感じる程です。
施工前は、走行時に“色々な音”が車から聞こえてきていました。それは室内の何かの音だったり、タンクの水の音だったり、そう言った音が少なくなった事にプラスして、コーナーでは立ち直りが早いと感じます。これは旋回性が向上した為と思われます。施工前はどうしても後ろが膨らむような感じがありましたし、ロール(横揺れ)を強く感じていました。旋回性の向上=安心感の向上ですね!
ショックアブソーバーの減衰力は調整できるタイプですので、これはお客様の好みで後々調整していただけたらと思います。ハンドルを切ればショックアブソーバーに手が届きますので簡単に変更する事が可能です。今回はひとまず8/14(14=14段階の事です)に合わせています。もしコーナーリングでもう少し踏ん張りが欲しいなと感じられたら減衰力を強く設定する事で走りをコントロールする事が可能です。自分に合った減衰力を見つける(減衰力を調整する)事で車体姿勢をコントロールしやすくなります。
減衰力弱め | サスペンションの動きがスムーズになり、乗り心地が柔らかくなるが、弱すぎると上下の揺れが収まりづらくフワフワした乗り心地になる。悪く言うとフラフラとしてコシが無い。ピッチング(前後の動き)は変化が大きく揺れやすい=車酔いしやすい。 |
減衰力強め | サスペンションの動きが抑えられて、硬めの乗り心地になります。コーナーでの踏ん張りがきくが、上下では弾むような感じになる。 |
一般道から高速道路、山道などキャンピングカーは様々な道を走ります。シチュエーションに合わせて最適な減衰力を知っていると、キャンプへのワクワク感や笑顔がアップするのではないでしょうか。
●まとめ
キャブコンは架装部が大きい為どうしても揺れが発生しやすくなります。風の影響、重量(車体・荷物)や高さなどが影響して不安定になりがちです。
ベース車両はドライバーが運転しやすい様に調整されていますが、商用車(トラック)が用いられている事が多いため、耐久性には優れていますが、反面乗用車とは比較にならないほど乗り心地は良くありません。そのため、車酔いの原因になる事もありますが、逆にベース車両が起因になっているのであれば対策をとる事で、状況を改善する事が可能です。それが今回の足廻りのカスタマイズです。
キャンピングカーにとってショックアブソーバーやスタビライザーは、安全で快適なカーライフには欠かせない大切な部品です。スタビライザーはキャブコンに大敵の横風からの影響を軽減してくれますし、ショックアブソーバーは、タイヤにゆっくりとそしてスムーズに荷重を伝えて、車体姿勢(挙動)を安定させてくれます。これはキャンピングカー以外のお車に対しても同様の事が言えます。
もし現在キャンピングカーの乗り心地が気になっている、または違和感があると感じておられる様でしたら、お気軽に東伸自動車までお問い合わせ下さい。違和感や乗り心地の原因がもしかしたらタイヤの空気圧やアライメント調整のズレ等という可能性もございます。
現状の改善をパーツの取付けやカスタマイズだけに絞るのではなく、トータルでお車を拝見させて頂き、万が一基本的な整備不足がある様であれば優先順位はまずお車の基本整備からになります。まさしくベース(基礎)を大切にした取り組みとメンテナンスが、安全運転で快適な旅(キャンプ)に繋がると門真の整備士は考えます。トータルバランスを大切にする事が車両のトラブルを未然に防ぎ、長距離運転を楽にしてくれます。

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