【構造変更】トヨタ ハイエース・コミューター GL《TRH/GDH/KDH》14人乗りを10人乗りへ!乗車定員の変更!(減員登録)2ナンバーを3ナンバーへ!荷室が広い!普通免許で運転可!|大阪 門真 整備

今回、お客様から14人乗りのハイエース・コミューターを10人乗りに構造変更して欲しいとのご依頼を頂戴しました。コミューターはハイエースの中で唯一普通免許では運転出来ないタイプになりますので、所定の手続き(構造変更)をする事で、ハイエースを更に使い勝手の良いお車にする事が可能です。
構造変更には「軽微な変更」と「構造変更」の二種類があり、車両の寸法や重量が変わっても一定の範囲内であれば、「軽微な変更」扱いとなり、諸手続きは不要です。しかし今回の様に定員が14人から10人に変更する場合は、「軽微な変更」ではなく「構造変更」の手続きが必要になります。その分どうしても手間暇もかかりますが、メリットも多くあります。費用面などが気になっておられる方もいらっしゃるかと思いますので併せてまとめたいと思います。
● 今回お預かりしたお車
| メーカー・ブランド | トヨタ ハイエース コミューターGL |
| 型式 | CBF-TRH228B |
| エンジン | 2TR-FEエンジン |
| 排気量 | 2693cc |
| サイズ | 全長5380㎜×全幅1880㎜×全高2285㎜ |
コミューターには「GL」と「DX」があり、全てのタイプがスーパーロング×ワイド×ハイルーフになります。主に送迎用として使用されていますので、たくさんの人が乗降する事を考慮するとあまり屈まずに乗り降り出来る点はコミューターの長所と言えます。またコミューターはガソリンとディーゼルの両方が設定されておりますが、今回の2TR-FEエンジンはガソリン車になります。
CBF-TRH228Bに搭載されている2TR-FEエンジンは、オンロード・オフロード問わず安定して且つスムーズに加速すると評価されています。山道でも街中でも無難そしてスムーズにこなす事が出来るのは、さすが実用性と耐久性を兼ね備えたハイエースならでは強さと言えます。送迎をメインとしているコミューターですが、意外と様々なシーンで人気が有り、活躍の幅を広げているのはハイエース・コミューターへの信頼の証なのではないでしょうか。なお、2TR-FEエンジンはハイエースの他にもレジアスエースやハイラックス、ランドクルーザープラドにも搭載されています。
● 今回のご依頼内容
◎乗車定員を14人→10人へ減員登録(乗車定員の変更)ご希望。
座席はお客様の方で取り外しを行うとの事でしたので、弊社での作業はありません。
14人乗りから10人に減員登録する事で、乗合から乗用に用途変更する事になりますので保安基準が適合しているか確認を行うと共に、書類の準備を進めて参ります。
| コミューター | ⇒ | 構造変更すると | |
| 用 途 | 送迎(乗合) | 乗用 | |
| 定 員 | 14人 | 10人 | |
| 免許の種類 | 中型免許(8t限定解除)以上 | 普通免許 | |
| ナンバープレートの分類 | 2ナンバー | 3ナンバー |
減員登録後は、普通免許で運転が可能になりますので、ドライバーの確保が容易になります。
● 今回の構造変更で得られるメリット
ハイエース コミューターを構造変更すると・・・
①荷室が広がる
②普通免許で運転可能
③2ナンバーから3ナンバーにナンバー区分がかわる
④自賠責保険がやすくなる (逆に自動車税は高くなるのでデメリット)
①荷室が広がる
GLは最後列が跳ね上げシートになります。使用時の状況に合わせて、乗車スペースにする事もまた荷室として使用する事も可能ですが、着座している時には大きな荷物や大量の荷物を積み込むには少々難があります。最後列の4席を取り外した後の画像と見比べると、天と地ほどの差があります。

座席を取り外すとアウトドアやスポーツ、旅行などのプライベートユースの時にも、また仕事(業務)の時にも、荷物をたくさん積み込む事が出来、且つ大人数での乗車が可能です。
②コミューターを普通免許で運転出来る
コミューターは通常「14人乗合」になりますので、中型免許(8t限定解除)以上が必要になります。中型免許の取得条件は普通免許を保有してから通算2年以上経過しなければ取得する事が出来ませんので、普通免許で運転出来る事は大きなメリットと言えます。また10人乗りに減員登録する事で3ナンバーワゴン車として運用する事が可能になります。
【免許の種類によって、運転出来る代表的な車は以下の通りです。】
※ハイエースの中では唯一コミューターが普通免許で運転出来ないタイプになります。
| 免許の種類 | 代表的な車の種類 | ハイエースの場合 |
|---|---|---|
| 大型自動車免許 | 大型バス、ダンプカーやタンクローリー等 | - |
| 中型自動車免許 | 4tトラックやマイクロバス等 | コミューター |
| 普通自動車免許(AT限定免許含む) | 軽自動車を含む普通自動車 | バン・ワゴン |
中型免許の取得条件は、普通免許を保有してから通算2年以上経過しなければ取得する事が出来ません。ドライバー不足が原因で減員登録したり、または減員登録(構造変更)を検討されて、弊社にご相談に来られる業者さんもいらっしゃる程ですので、普通免許で運転出来るのは大きなメリットと言えます。
【中型免許の受験資格】大阪府警察HPより
◎受験資格
普通免許、準中型免許又は大型特殊免許のいずれかを現に受けており、普通免許、準中型免許又は大型特殊免許のいずれかの免許を受けていた期間(停止期間を除く。)が通算して2年以上あることと中型仮免許証を持っていること。→20歳以上でなければ受験資格を得る事が出来ません。
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/tetsuduki/untenmenkyo/juken/choku/3707.html
| 車 種 名 | 主な用途 | 定員 | 免許 | ナンバープレート 分類番号 |
|---|---|---|---|---|
| ハイエースバン (レジアスエース) | 貨物 | 最大9人 | 普通免許 | 4ナンバー 1ナンバー |
| ハイエースワゴン | 乗用 | 10人乗り | 普通免許 | 3ナンバー |
| ハイエースコミューター | 送迎 | 14人乗り | 中型免許(8t限定解除) または大型免許 | 2ナンバー |
③2ナンバーから3ナンバーへナンバー区分が変わる
コミューターはそのままの場合2ナンバーになります。2ナンバーは毎年継続車検を受ける必要がありますが、3ナンバーになる事で継続車検が2年に一度に変更になります。お車を維持する上では大きなメリットと言えます。但し、自動車重量税は3ナンバーの方が高くなりますので、車検にかかる費用以外にも保険代や高速代等トータルで計算してみる必要があります。
| ハイエースの種類 | 主な用途 | 定 員 | 運転に必要な免許 | ナンバープレートの分類番号 |
|---|---|---|---|---|
| ハイエースバン (レジアスエース) | 貨 物 | 最大9人 | 普通免許 | 4ナンバー ・1ナンバー |
| ハイエースワゴン | 乗 用 | 10人乗り | 3ナンバー | |
| ハイエース コミューター | 送迎(乗合) | 14人乗り | 中型免許(8t限定解除) または大型免許が必要 | 2ナンバー |
【2ナンバーとは】
◎乗車定員11人以上で人を運ぶ事を目的とした「普通乗合自動車」の事を指します。
◎普通免許では運転出来ません。中型免許以上が必要です。
◎車検が毎年必要
◎自動車税は総排気量ではなく乗車定員で決まる。
30人以下の場合は定額で33,000円
◎自動車重量税は普通車に比べると2ナンバーの方が安い。
◎自賠責保険は2ナンバーの方が若干高め。
任意保険については扱っている保険会社が少ない事も有り高くなりがちです。
● 構造変更の流れ
お客様から構造変更に関するお問い合わせを頂戴してから実際にお車をお預かりするまで、そして構造変更の作業からご納車までの流れについて、簡単にまとめましたのでご参照下さい。
【構造変更のご依頼を頂戴してからご納車まで】
①お電話でお客様のご希望等をお伺いいたします。
おおよその金額(費用)についてご提示させていただきます。
↓ ご納得いただけましたら
②ベース車両をお預かりいたします。
↓
③お車を拝見して費用等について詳細をお伝えいたします。
ご承諾頂けましたら、構造変更にかかる日程や予算(概算)ついてお話を進めて参ります。
↓
④計画を立てて構造変更に取り掛かります。
実車の作業と書類の準備など
↓ ※今回はお客様の方で座席を取り外した上でご入庫頂いております。
⑤構造等変更検査の事前書面審査(約1週間~10日程度かかります)
↓
⑥書面審査に合格後、実車検査の予約を取ります。
↓
⑦構造等変更検査の実車検査
検査用印紙や重量税の払込等を行い、提出した書類を全て受け取ってから検査ラインへ進みます。
↓
⑧実車検査で合格すると、新しい車検証・ナンバープレート・標章ステッカーが交付されます。
↓
⑨構造変更完了
お客様にご納車
● 構造変更の作業
構造等変更検査の手続きには「書類審査」と「実車検査」の両方が必要です(軽微な変更は除く)。必要書類を事前に準備して運輸支局に提出し、書類審査に合格後実車を車検場に持ち込み「実車検査」を受検いたします。まずは弊社工場内で実車の確認と必要な作業を行い、同時進行でスタッフが書類の準備を進めて参ります。
①実車の確認及び作業
最後列の座席の取り外しは、お客さまご自身で作業された上でお車を持ち込んで下さいましたので、お車が「乗用自動車の安全基準の内容」を満たしているか、確認を致しました。なお乗用自動車の安全基準の内容は以下の通りとなります。
【乗用自動車の安全基準の内容】
① 排ガス測定の技術基準 「保安基準第31条」
② 衝撃吸収式舵取り装置の技術基準 「保安基準第11条第2項」
③ 施錠装置の技術基準 「保安基準第11条の2第2項関係」
④ 乗用車の制動装置の技術基準 「保安基準第12条第2項関係」
⑤ アンチロックブレーキシステムの技術基準「保安基準第12条第1項」
⑥ 衝突時における燃料漏れ防止の技術基準 「保安基準第15条関係」
⑦ 前面衝突の乗員保護の技術基準 「保安基準第18条第2項関係」
⑧ 側面衝突時の乗員保護の技術基準 「保安基準第18条第3項関係」
⑨ 内装材料の難燃性の技術基準 「保安基準第20条第4項関係」
⑩ インストルメントパネルの衝撃吸収の技術基準 「保安基準第20条第5項関係」
⑪ 座席及び座席取付け装置の技術基準 「保安基準第20条第6項関係」
⑫ シートバック後面の衝撃吸収の技術基準 「保安基準第22条第7項関係」
⑬ 頭部後傾抑止装置の技術基準 「保安基準第22条第4項関係」
⑭ 座席ベルト取付け装置の技術基準 「保安基準第22条の3第2項関係」
⑮ 運転者席の座席ベルトの非装着時警報装置の技術基準 「保安基準第22条の3第4項関係」
⑯ 外装の技術基準等 「保安基準第18条第1項第3号関係」

②書類の準備
必要な書類はかなりの数になります。安全基準を満たす為の実車作業を行いましたので、それに合わせて書類の準備を進めます。必要な書類が一点漏れていても構造変更手続き(受検)は通りませんし、出直す事になります。そうなれば余計な時間を要しますので確実な作業を進めて参ります。
実施する構造変更の内容によって準備する書類が異なりますので、以下の一覧はサンプル程度にご覧頂けましたら幸いです。
【必要書類】
①申請書
②OCR申請書(第2号様)
③自動車検査証
④自動車検査票
⑤点検整備記録簿
⑥自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
⑦使用者の委任状
⑧所有者の委任状(構造等変更検査に伴い、型式、車台番号又は原動機の型式を変更する場合)
⑨委任事項(変更登録)
⑩手数料納付書 自動車検査登録印紙を貼付
自動車重量税納付書
重量税印紙を貼付
納税証明書
⑪その他 保安適合基準を満たしている事を証明する書類
● 構造変更の費用
構造変更の費用は構造変更の内容や、お預かりするお車によって変わって参ります。また自家用か業務用かによっても自動車重量税や自賠責保険の金額が変わりますのでご了承下さい。
| 作業内容・部品等 | 工賃(費用) |
|---|---|
| 事前審査書類作成及び提出 | 100,000円 |
| 用途変更及び移転登録費用 | 60,000円 |
| 保安基準確認及び点検整備 | 36,000円 |
| 登録印紙及び構造変更検査印紙(非課税) | 3,100円 |
| 自動車重量税(非課税) | 13,000円 |
| 自賠責保険(非課税) | 51,570円 |
| ナンバープレート代(非課税) | 1,450円 |
| ETCセットアップ | 5,000円 |
| 合計 | 270,120円 |
| 消費税 | 20,100円 |
| 総計 | 290,220円 |
●まとめ
今回の構造変更は、14人乗りを10人に減員登録(用途変更)するというものでしたが、構造変更には様々な形があります。8ナンバー=キャンピングカー登録したいと言うご依頼もあれば、作業車にしたいと言うご依頼もございます。構造変更のご依頼は多種多様で、時には独創的なアイデアやご要望に感嘆を覚える事すらあります。
構造変更と言うシステムは、お車を自分好みにカスタマイズ出来ると言うメリットがあります。それに伴う安全基準は複雑で書類の量も膨大ですが、その理由はシンプルで「基準は構造変更しても安全が担保されているか」にフォーカスされています。その為構造等変更検査は保安基準を遵守し満たしているかチェックする為に、通常の車検よりも厳しく設定されています。
構造変更する為にはどうしても物理的な時間と費用が必要になって参りますが、少しでも早くお客様にご納車させて頂く為に、弊社ではお客様のご要望をお聞きしてからご納車まで、専門の担当者が一括してアシストさせて頂いております。一括して担当する事で、ワンストップでお客様にご納車する事を可能にしております。
面倒な側面を持ち合わせる構造変更ですが、専門の担当者がベテランの整備士と連携しながら作業を進めております。お客様のお車を常に適正な状態で維持する為に、門真の整備士が今まで培ってきた経験とノウハウを最大限に活かして構造変更に取り掛かります。もちろん構造変更のみならずお車に関するあらゆるご相談を承っております。お車の事で気になる事、お困り事、また違和感等ございましたら東伸自動車までお気軽にお問い合わせください。
大阪の門真市近郊、守口市・大東市・寝屋川市にお住まいのお客様、お車の構造変更は東伸自動車にお任せください。

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