キャンピングカー改造 《トヨタ・ハイエースバン スーパーGL・GDH/TRH/KDH》外付け 排水タンク 床下に取付け!! ダイレクト排水!! 架装性UPで快適化!! 大阪門真の整備士が施工!!

今回お客様からお預かりしましたのはトヨタのハイエース・バン(スーパーGL)になります。仕事のみならずプライベートでも人気の車種で、最近では特にオリジナリティ豊かに進化しているなと言う印象がございます。普段は街中に溶け込んでいるハイエースですが、実は車内はキャンピングカーだった!そんな平日も休日も家族と一緒のハイエースが、排水タンクを外付けする事で更に便利に快適に!
キャンピングカーとしてのハイエースの架装性をUPしてくれる排水タンクを、今回オリジナル製作をして取付けさせて頂きましたのでまとめたいと思います。
● 今回お預かりしたお車
| メーカー・ブランド | トヨタ ハイエースバン スーパーGL |
| 型式 | 3BF-TRH200V改 |
| 年式・初年度登録 | 2021年 |
| 原動機の型式 | 1TR(ガソリン) |
ハイエースに搭載されている1TRエンジンは高い耐久性が特長です。20万km!30万km走行しても故障率が低いタフなエンジンとして知られています。低中速トルク重視のエンジンだけあって荷物を積載している時でも低回転域で十分なパフォーマンスを得る事が可能です。このエンジンはハイエース以外ではSUVやピックアップトラック等にも搭載されています。
● キャンピングカー(8ナンバー)には必須の水道設備
今回お客様からお預かりしたお車は、荷台部分がキャンピングカー仕様になっています。ですが、キャンピングカー登録ではありません。その違いは車のナンバー区分にあります。
【キャンピングカー=特種用途自動車=8ナンバー】
キャンピングカーは特種用途自動車(3形状)に分類されていますので、キャンピングカーとして登録されている場合、お車は8ナンバーになります。
なおキャンピングカーとして登録する為には、構造要件を満たす必要があります。その一つが「水道設備」になります。水道設備のみ以下に起筆致します。
ア)10リットル以上の水を貯蔵できるタンク及び洗面台等を有し(水を溜めることができる設備をいう。以下同じ。)、タンクから洗面台等に水を供給できる構造機能を有していること。
イ)10リットル以上の排水を貯蔵できるタンクを有していること。
ウ)洗面台等は、車室内において容易に使用することができる位置(洗面台等に正対して使用でき、洗面台等と利用者の間に他の設備等がなく、かつ、洗面台等を利用するための床面がその他の床面との間に著しい段差を有していないことをいう。)にあること。
エ)洗面台等を利用するための床面から上方には有効高さ1,600㎜(洗面台等の上端(蛇口、レバー及び浄水器等、水を供給する構造を除く。)が、これを利用するための床面から上方に850㎜以下の場合にあっては1,200㎜)以上の空間を有していること。
国土交通省HPより
詳しくは、「8ナンバーとはどんな車なのか?8ナンバー登録手続きや構造変更について解説」に詳細を掲載しておりますので、よろしければご参照下さい。
● 8ナンバー以外のキャンピングカーの水道設備
今回お預かりしたお車の様に「キャンピングカー仕様だけど8ナンバーではない」お車の場合は水道設備に対する制約はありません。8ナンバー以外のお車の場合、水道設備は「荷物」として扱われますので、水道設備を車内に設置する事は可能です。但し、乗用車なのか貨物車なのかによって制約が異なりますので注意が必要です。

● キャンピングカーの水事情
現在キャンピングカーで利用されている給排水システム(水道設備)は大きく分けて2種類あります。「固定式」と「可搬式」です。
車内に設置された給水タンクと排水タンクを利用するのが可搬式の給排水システムです。シンク(ギャレー)下にタンクが設置されていて、電動ポンプで汲み上げられた水が蛇口から出てきます。洗い物等で使用された排水はタンク(グレータンク)に溜まる様になっており、所定の場所で処理する様に決められています。
それに対して固定式は給水口からタンクに給水し、グレー排水は床下に設置された排水タンクに流れる様になっています。
| 可搬式 | 日本のキャンピングカーの多くに採用されているタイプで、10~20ℓのポリタンクが水回り毎に設置されています。取り外せばどこでも給排水出来るのがメリットですが、重い為持ち運ぶには限界があります。逆に簡単に取り外せして車外に持ち出せる為洗浄などのメンテナンスはスムーズに行う事が可能です。 |
| 固定式 | 100~200ℓまたはそれ以上の水を確保する事が可能です。 給排水共に床下に設置されていて、給水口からタンクに給水します。排水も決められた場所で車外に排出します。給排水共に持ち運ぶ必要が無く、キャンピングカーに起こりがちな水のストレスが殆どありません。デメリットは洗浄が簡単には行えない点です。 |

キャンピングカーでは食事や手洗いなどをメインに水を利用しますが、自宅と違い使用出来る水の量には限度があります。食器をサッと洗うだけでも約6ℓの水が必要ですし、手洗いやうがいなども欠かす事の出来ないライフサイクルの一部です。これら全てが排水タンク(グレータンク)に溜まっていきます。
これらを考えた時に、キャンプの間一体どれ程の時間を水に費やさなければいけなくなるのでしょうか?それを解決するのが東伸オリジナルの排水システムです。
● 東伸オリジナル排水タンクの設置と費用
いつ満タンになるかわからない排水タンク(グレータンク)を出来るだけ気にせずにキャンプを楽しむには⁉
今まで何度となくキャンピングカーをお預かりし、水道設備の施工を承ってきた門真の整備士としては、ここでもっといいモノが出来ないかと考えました!!
答えは「ちょうどいい排水タンクを作る!!」でした。
まずは車の下に潜り、どのあたりにどれくらいのタンクを設置出来るか、採寸からスタートです。試行錯誤を繰り返し、ちょうどいい大きさを割り出し、段ボールで試作品を作りまた車の下に潜っては加減を見ます。そして1/2のスケールで作ってみた試作モデルがこちら!!

これを元に門真の整備士は知り合いの鉄工屋さんのところへ!!そして出来上ったのが今回の排水タンクです!!(まさかの写真無し(笑))
なお、水道設備の内、「水タンクとタンクに付帯する配線及び配管については床下等に配置しても差し支えない。」と定められていますのでご安心下さい。
では実際に取付け後の動画をご覧下さい。
ギャレーから排水された水がスムーズに排水タンクに流れ、コックをひねるだけで排水が完了しているのがお解りいただけると思います。
| 作業内容・部品等 | 工賃(費用) |
|---|---|
| 排水システム 床下タンク取付け 工賃 | 60,000円 |
| ステンレス製 排水タンク(30ℓ) | 128,000円 |
| アングルステー及びバルブ類 | 24,000円 |
| ショートパーツ | 2,000円 |
| 合計 | 214,000円 |
| 消費税 | 21,400円 |
| 総計 | 235,400円 |

これで満タンになった排水タンクを都度車外に持ち出して、手作業でタンクの水を排水する面倒が解決出来ました!「とことんキャンプを楽しめる本当に使いやすいキャンピングカー」にまた一歩いやいや一万歩は近づきました(笑)
ちなみに東伸自動車では、給水についても楽々給水で給水事情も完全解決を実現しておりますので、よろしければ併せてご覧下さい。
● 排水タンクを綺麗に保つコツ
家にいる時は水を使い終わったらそれ以上何かをする必要はありませんし、流した排水は下水処理場が綺麗にしてくれますし、下水管の事を心配する必要もありません。
しかしキャンピングカーの場合、架装性がアップし便利になったとはいえアフターケアをしない訳にはいきません。排水タンクには汚れや雑菌が残っています。蓄積した汚れは悪臭の原因になり、また衛生的にも良いとは言えません。汚れの放置は雑菌やカビの原因になりますし、タンクそのものが痛む原因にもなります。雑菌の繁殖を抑え、水道設備を綺麗に保つ為にはまずは一手間を大切にして下さい。お皿類の汚れ等は最初にティッシュ等で拭き取っておく。固形物や匂いのきついものは別に捨てる様にして排水タンクに入り込まない様にする等です。
| 【雑菌の繁殖を抑制する3つのポイント】 | |
| ①栄養源の管理 | 雑菌はタンパク質や炭水化物など様々なものを栄養源にして増殖します。食べ残し等は雑菌の格好の餌になりますので要注意です。 |
| ②水分管理 | 食べ残しが乾燥した状態なら雑菌が増殖する事はありません。水分が加わる事で増殖しますので、タンクを乾燥させる事はとても大切な事です。 |
| ③温度管理 | 多くの雑菌は20~50℃の温度帯で増殖します。5℃以下だと増殖を抑える事が出来ますし、過熱する事で雑菌(微生物)を低減する事が出来ます。※過熱する際は内部までしっかり過熱する事が大切です。 |
次にタンクの洗浄ですが、可搬式のタンクであれば、水で何度も濯ぎ洗剤等で洗浄する様にしましょう。固定式のタンクの場合は、タンクの種類によって変わってきますが、ホースで直接タンクに水を入れて洗浄する。またはシンク側から水を流しては(タンクに入れては)抜くを繰り返す等しましょう。
最近ではキャンピングカーのタンク専用の洗浄剤も販売されていますので、上手に利用してメンテナンスしましょう。但し、ハイターなど塩素系洗剤と酸性洗剤を同時に使用すると有毒な塩素ガスが発生する恐れがありますので、注意が必要です。
| 種類 | 塩素系洗剤 | 酸性洗剤 |
| 主成分 | 主成分は次亜塩素酸ナトリウム | 塩酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、クエン酸 |
| 特徴 | カビ汚れの除去やシミ、汚れに効果がある。 お風呂場のカビ取り、台所漂白や油汚れ、排水溝クリーナー等。 塩素系漂白剤は強アルカリの為タンパク質(油脂汚れ等)を分解する。 | アルカリ性の汚れに効果がある。 キッチンの水垢、お風呂場の石鹸カス、トイレの黄ばみや尿石を落とす。 金属やタイル、コーキング剤等の目地材にも損傷を与える。 |
【混ぜると危険な組み合わせの例】
・塩素系漂白剤とクエン酸(レモン等もNG)
・塩素系漂白剤と酸性のもの(酢)
・塩素系カビ取り剤とトイレ用洗剤やお風呂の洗剤
・塩素系漂白剤と酸性の洗濯洗剤(除菌に特化したものは酸性のものが多い)
・塩素系漂白剤と消毒用アルコール(この二つが混ざるとクロロホルムというガスが発生します)
最後にキャンピングカーを使用しない間は、タンク(可搬式の場合)を空にして乾燥させておく様にしましょう。
● まとめ
排水やゴミの処理については、キャンピングカーを利用する人の多くが一度は通る課題です。満タンになってしまったからと言って許可されていない場所で垂れ流しする様な行為は不法投棄に当たりますし、許される事ではありません。
キャンプ場やRVパーク等を上手に利用しながらの旅になりますがそれでも、旅程が長くなれば給排水の頻度は多くなります。この給排水の手間を軽減してくれるのが、今回お届けした排水システムの施工です。
キャンピングカーの架装性をアップさせる事で、面倒を合理的に省いてくれます。結果利便性アップに直結致しますので、今迄時間がかかっていた部分・不具合だと感じていた部分に大きな変化(改善)をもたらす事が可能です。今回は、水道設備の架装性がアップした事で、排水タンクを持ち出し手作業で排水するという面倒は解決しました。
キャンピングカーは車であると共に居住スペースを兼ね備えています。最近では給排水システムだけではなく、バッテリーや走行充電器が進化して電気もたくさん使用出来る様になっています。キャンピングカーの快適化はどんどん進化しています。
弊社ではキャンピングカーを快適化する為の改造を数多く承っております。バッテリーのリチウム化やリチウム化に伴うソーラーパネルやインバーター、走行充電器の取付け、またクーラーや冷蔵庫と言ったマストアイテムの設置。また乗り心地を大きく変えてくれるショックアブソーバーやスタビライザーの取付け等多岐に亘ります。
キャンピングカーを改造・構造変更し、架装性がアップする事で、お客様のカーライフ(キャンピングライフ)がより豊かになると門真の整備士は感じております。お客様によって不便を感じる所は違いますし、気になる所も違います。まずはお客様がどの様な事をご希望されているのかお伺いした上で、ご提案&サポートをさせて頂きたいと思っています。キャンピングカーの構造変更や架装性のご相談につきましてはお気軽にご相談下さい。
大阪の門真市近郊、守口市・大東市・寝屋川市にお住まいのお客様、お車の整備・故障修理は東伸自動車にお任せ下さい。

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