メルセデスベンツ《Aクラス》W176 エンジン警告灯点灯!エンジン不調を修理!冷却水漏れ修理複数のトラブルに門真の整備士が迅速に対応!
今回お客様からお預かりしたお車は「メルセデスベンツ Aクラス」です。メルセデスベンツと言えば世界的なプレミアムブランドになります。単純に「お金持ちが乗る車」と言うことではなく、ハイクオリティ・高級感・重厚感・精密性・快適性・安全性・走行性能そしてデザイン、これらの言葉全てが相まってベンツの地位を確固たるものにしています。
Aクラスはベンツの中で最も小さなモデルになります。都会でも取り回ししやすいコンパクト感と高級感を兼ね備えたお車になります。1997年に登場し日本では1998年に販売が開始されましたが、機能面やインテリアについては上位クラスと同等ということも有り、現在日本ではCクラスに次いで2番目の人気車種になります。そんなベンツAクラスにお乗りのお客様から、エンジン警告灯が点灯して走行に支障をきたしているとのご連絡があり今回入庫いたしましたので、まとめたいと思います。

●お預かりしたお車
メーカー・ブランド | メルセデスベンツ Aクラス |
型式 | DBA-176042 |
年式・初年度登録 | 2015年 |
走行距離 | 108627㎞ |
●故障の症状
エンジン警告灯が点灯すると共に、不調(振動・アイドリングが不安定)有り。
修理途中で水漏れ発見!

●故障箇所の内容と診断
お客様のお話しをお伺いし、お車を拝見いたしました。エンジン警告灯の点灯を確認すると共に、確かに吹けも悪いと感じます。失火を疑いましたがまずは診断機にかけてみます。

すると何やら英語が・・・(笑)

表示された故障コードは「P035496」。上記内容にもある様に4番気筒のイグニッションコイルの不具合とそれに伴う失火が発生したと診断されます。診断後テストも実施し、診断通り4番気筒のイグニッションコイルからの不具合である事を確認出来ました。
点火プラグをエンジンから外して火花のとび具合を確認します。火花が飛ばない気筒があったら、イグニッションコイルを入れ替えてみて再度確認します。イグニッションコイル入れ替え後に火花が飛べば、イグニッションコイルが原因と診断する事が出来ます。
↓
イグニッションコイルの交換が必要
※今回は4番気筒の不具合ですが、他の気筒のイグニッションコイルも劣化が進んでいると考えられます。他のイグニッションコイルをそのままにしておくと、同様の不具合が発生する可能性を残したままになりますので、全気筒の交換をお勧めしています。
エンジンを動かすために必要なスパークプラグを稼働させるには、高電圧(約2万~3.5万V)が必要です。イグニッションコイルは12Vのバッテリー電圧をスパークプラグの放電に必要な高電圧に変換してくれるパーツですので、イグニッションコイルが不具合を起こすとエンジンの性能が大幅に低下します。パワーロス・燃費の悪化の他に、エンジンがかかりにくくなる・加速しづらい・アイドリングが不安定になる等の症状が出ます。酷い場合には突然エンジンが停止することもあります。今回エンジンの警告灯が点灯した原因もイグニッションコイルの不具合によるものです。

【イグニッションコイルの不具合の主な原因】
・経年劣化・・・長時間使用した結果、絶縁体が傷ついたり断線する。
・スパークプラグの故障 ・・・ スパークプラグが正常に稼働しないことで電圧が適切に放出されず、イグニッションコイルの故障に繋がる。
・温湿度による劣化 ・・・ 特に湿度の高い環境ではコイル内部の絶縁体が劣化し、性能が低下します。
・電圧不足、過電流 ・・・ バッテリーやオルタネーターに原因があって電圧が不足したり、また逆に過充電になってしまう等電圧が不安定になるとイグニッションコイルに負荷がかかります。
・使用環境 ・・・ 走行中の振動が強いと絶縁体が割れたり内部のワイヤが断線する事があります。
そして今回、修理させていただく過程で別の不具合を発見するに至りました。水漏れ(クーラント漏れ)です。

水漏れ(クーラント漏れ)の原因はタンクホースの繋ぎ目が腐食していたためです。冷却水漏れはオーバーヒートの原因になりますし、ひいてはエンジンの焼き付き等の故障にも繋がります。不幸中の幸いではありませんが、早い時点で発見が出来て本当によかったです。今回はラジエーターサブタンクを交換させていただきました。ラジエーターサブタンクを交換後、LLCを入れ替えると共にしっかりとエア抜きをしてから、漏れが無いか再確認いたしました。
●故障修理の内容と費用
イグニッションコイルについてはプラグと併せて全て交換させていただきました。
作業内容・部品等 | 工賃 | 部品代 |
---|---|---|
イグニッションコイル交換 | 42,000円 | 75,600円 |
点火プラグ交換 | 14,400円 | |
エラーコード消去及び初期設定 | 16,000円 | |
ラジエータータンク交換 | 24,000円 | 18,500円 |
LLC入替え チャージポンプ | 8,000円 | |
タンクホース追加 | 9,960円 | |
合計 | 90,000円 | 118,460円 |
消費税 | 9,000円 | 11,846円 |
総計 | 229,306円 |
●修理後の様子
エラーコードを消去後、エンジンチェックランプが消灯していることを確認しました。試運転の結果も良好です。
●まとめ
エンジンの不調と一言で言っても要因はさまざまです。大きく分けると、燃料系の原因、吸気系の原因、点火系の原因に分けることが出来ます。またそれぞれの原因の中にも更にたくさんの要因があります。
燃料系 | [エンジン内部で燃料を爆発させる] インジェクタ―やフィルターの詰まり・劣化・汚れ等。 |
吸気系 | [エンジンに空気を送り込む] エアフロメーターやO2センサーの不具合、エアフィルターの汚れ・劣化等。 |
点火系 | [エンジンにガソリンを供給する] 点火プラグやイグニッションコイルの不具合等。 |
何が原因なのか、実のところ専門の知識を持った整備士で無ければなかなかわかりませんし、現代の整備には故障診断機は必須と言えます。
エンジンもカーナビもライトも窓の開閉も全ての機能は車載ECUによって制御されています。電子機器の搭載が車の進化を支え、快適性や安全性を向上させてくれている事は間違いありません。ただそれだけ複雑化していることも否めません。
故障診断機はECUからのトラブルコードを読み取って、“不具合の可能性”を教えてくれます。どこでどんな不具合が起こっているのか、整備士の作業をサポートしてくれるのが診断機です。診断機から得られた情報を元に不具合を調べ、整備士が最終判断をします。決して診断機を鵜呑みにした整備は行いません。やはり経験と知識が大切だと言う点に於いても今も昔も変わらないなと思います。
ですが、車検も2024年10月から「OBD検査」という項目が追加されました。OBDとは車載式故障診断装置(On Board Diagnostics(オン・ボード・ダイアグノーシス)の頭文字を取った呼び名です。ECUが読み取り記録した故障コードをチェックし、自動で合否判定してくれます。これにより該当項目に対して必要な処置を行い、事故を未然に防ぐと共に保安基準を満たす整備が可能となります。
高度な技術を有するECU,そしてOBDここに門真の整備士が培った経験と知識が掛け算されて、弊社の整備は実現しております。車の不具合はお客様自身が何となく変だなぁ~と感じても把握しづらい面も多々ございます。そのまま放置するとある日突然不具合が顔を出し、車が使用出来なくなるかもしれません。そうなる前にどうか予防という観点からお車の整備をお考えいただくと共に、お困りの事がございましたら東伸自動車までお気軽にお問い合わせ下さい。
大阪の門真市近郊、守口市・大東市・寝屋川市にお住まいのお客様、お車の整備・故障修理は東伸自動車にお任せください。

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